【利用者インタビュー】摂食症(神経性やせ症)を乗り越え、エスプリドゥで見つけた目標
みなさん、こんにちは。
今回は社会福祉法人SHIPのエスプリドゥ（就労継続支援B型）の利用者様へのインタビュー・ブログを引用するカタチで投稿させていただきます。
就労継続支援B型は、一般企業で就労することが難しい障害者の方々に働く機会を提供するサービスです。
その機会を通して、生活習慣を整えたり、作業スキルを身につけていくことで、将来的には、一般企業や就労継続支援A型へのステップアップを目指します。
このブログは、エスプリドゥの利用者様で、摂食症（神経性やせ症）からの回復と自立を目指すご利用者 Yさん へのインタビューブログです。
支援スタッフの村上さんが記事を作成してくれました。
Yさんの摂食症を発症されてから、エスプリドゥのご利用に至った経緯、そしてこれからの目標について語ってくださいましたので、ぜひ、最後までご覧ください。
こんにちは。
エスプリドゥ、スタッフの村上です。
今回は、エスプリドゥに約２年間 通われているYさんにお話をうかがいました(^^)/
通常のパンづくりに加え、お菓子づくり、難易度の高い食パンづくりなど、幅広く作業を担当され、活躍されているYさんです。
実はエスプリドゥに通われる前に摂食症を発症されました。
まともに食事がとれず、当時は半年間で20㎏も痩せてしまい、心も体もボロボロだったそうです。
なぜそこまで痩せてしまい、そこからどうやって回復されたのか、また今はエスプリドゥで何を思いながら通所されているのでしょうか。
お話をうかがってみました！
自分を見下す心とアイドルへの憧れが生み出した病、「摂食症」
－－Ｙさん、本日はよろしくお願いします。 さっそくですが、Yさんの病気について教えてください。
Ｙさん
はい、よろしくお願いします。私は「うつ病」と「神経性やせ症」という診断を受けています。
「神経性やせ症」というのは、一般的には拒食症と言われています。
毎日の食事の量が極端に減り、半年で20㎏近くも痩せてしまいました。
－－摂食症は、若い女性に発症することが多いと言われていますね。摂食症になった原因やキッカケはありますか？
Yさん
主な原因は、小中学生の頃に受けたいじめと、社会人になってからの職場でのストレスです。
小中学生の頃、クラスメイトからいじめを受け、「デブ」と言われたことがありました。そのせいで自分のことが嫌いになり、大きなトラウマになっています。
それと大人になってから、短大を卒業した後で働いた職場での人間関係がよくなくて。
精神的に辛くなって、仕事を辞めて休養することにしたんです。この休養期間に、本格的な拒食が始まりました。
－－小中学生の頃のいじめによるトラウマと、社会人になってからの職場でのストレスが原因になったのですね。そして職場を休職したところが発症のトリガーになったということですね。
Yさん
そうです。あとは当時、K-POPにハマっていたことも関係していると思います。
－－K-POP？ そのことがどうして関係しているのですか？
Yさん
韓国女性のアイドル達を見ていると、彼女たちがとても輝いて見えました。細くて、可愛くて、キラキラしていて。
私もそんなふうになりたいと思いました。太ってるままじゃダメだ、まずは痩せなきゃ！って。
自分を見下してしまう気持ちと彼女達への憧れが、食欲をどんどん減らしていったんです・・・
－－なるほど。韓国アイドルと自分を比べてしまって、それが自己否定感につながってしまったのですね。実際はどのような症状が出たのでしょうか？
Yさん
ほとんど食べずに過ごすので、体力がなくなって毎日 体がしんどかったです。
息苦しくて辛くて、メンタルもボロボロで、後から母に「あの頃のYは全然笑顔がなかったよ」と言われました。
それに急激に痩せたせいで生理も止まってしまって、３ヶ月以上こないことがありました。
家族の支えが回復のサポートに
－－想像するだけで辛いですね。今のＹさんはエスプリドゥへの通所利用も安定してますし、体調も良さそうに見えます。どうやってここまで回復されたのでしょうか？
Yさん
メンタルクリニックでいい先生に出会えたことと家族の支えが大きかったと思います。
とくに母と姉は、「どうして私はこんなにブスなの、こんな自分嫌だ」と私が自暴自棄になる度に励ましてくれました。
家族がいなかったら、摂食症を克服できていなかったと思います。
－－ご家族のサポートは大きいですよね。今の食事量は通常に戻りましたか？
Yさん
体型はやっぱり気になりますが、無理な食事制限はやめました。
カロリーは抑えながらも３食の食事はちゃんと摂るように気をつけています。
－－担当の医師やご家族のサポートもあって、食べれるようになったのですね！ 回復されてからエスプリドゥに通所されはじめましたが、その後はどうでしたか？
Yさん
なんていうか、やりがいを感じています。
今、食パン作りやクッキーなどのお菓子作りを任されているんですが、それが楽しいです。
お菓子作りは趣味にしようかと思っていて、お菓子作りの本まで買っちゃいました（笑）
－－そんなに！？ なんだか嬉しいです！
Yさん
元々お菓子作りに興味はあったのですが、難しそうだな～と思っていて。でもやってみたら意外とできました。
エスプリドゥに通所しはじめて気づいたことは、自分は製菓や製パンなどの食品を作る作業が好きなんだなってことです。
将来的にはそういった食品を作る仕事に就きたいと思うようになりました！
－－エスプリドゥでの作業が、Ｙさんの未来のビジョンに繋がっていると思うと、私たちもとても嬉しいです。最後に、これからのＹさんの目標を教えてください。
Yさん
最終的な目標は、やっぱり一般就労への再就職です。
でも焦らず、ゆっくりと目指していこうと思います。具体的には三十歳になるまでに就職できたらいいかな。
家族も焦らなくていいって言ってくれているので。無理せず自分のペースで、進んでいきたいです。
Yさん、貴重なお話ありがとうございました。
Yさんのペースで、目標を達成していけるように私たちも全力でサポートいたします！これからもエスプリドゥで一緒にがんばっていきましょう！
今回は、エスプリドゥでご活躍中の利用者様のインタビュー・ブログを引用するカタチで投稿させていただきました。
回復のプロセスや福祉サービスの利用状況、現在の心境や将来への目標について紹介させていただくことで、同じ病気や障害を持つ方々へ勇気を与えてもらえたことと思います。
エスプリドゥでは見学・体験者を大募集しています。興味を持たれた方、ご連絡お待ちしています♪
お気軽にお問い合わせくださいませ。
理事・障碍者事業部長
国家資格：公認心理師・精神保健福祉士・社会福祉士・介護福祉士
その他：トラウマセンシティブマインドフルネス修了・SE™プラクティショナー初級修了・TFTパートナー・ChatGPTエジソン塾1期生・整理収納アドバイザー2級 など
『努力すること』と『環境に助けてもらうこと』のバランスを研究し、自分自身の最適化を目指して精進中