幕張式ワークサンプルはじめました@EXP立川

秋の香りが近づいてきた今日この頃…
ウチでは、大好きなカブトムシ達が亡くなりました…
でも、新たな命(タマゴ)を産み落としています。
このように遺伝子は引き継がれていくのか… 感傷に浸っている事務局の上田です。

さて、SHIPの就労移行支援事業所EXP立川では、メンバーの職業評価と職業訓練の機会を創出するため、新たに『幕張式ワークサンプル』を導入することになりました。

 

 

<幕張式ワークサンプルってどんなもの?>

独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構『障害者職業総合センター』(ながい…) が開発した、障害者のための職場適応促進ツールです。
パソコンによる作業、アナログの事務作業、ピッキングなどの実務作業、大きく3つの職業体験を通じて、それぞれの作業能力の評価・訓練の機会を提供します。
必要に応じて助言をしたり、苦手や障害の部分へは『構造化』により作業遂行を可能にし、職場適応を促していくことが目的になります。

<職業アセスメントを実施>

EXP立川のメンバーはほぼ全員、幕張式ワークサンプル簡易版による職業評価を受けて頂きます。
障害のある人に概ね共通する悩みごととして『認知能力』があげられます。
仕事の指示を少し記憶したり、その作業に少し注意を向けて集中したり、これから起きる問題を推測したり、解決に向けた計画を立てたり…
これらをひっくるめて『認知能力』といいますが、人によっては精神疾患の罹患前と現在の感覚とに大きな開きがあったりします。
苦手が客観的データとして示されると、その苦手を受け容れることができます。つまり、障害受容につながるということです。
苦手は努力ではどうにもならないので『工夫』が必要です。例えば、目の悪い人に「努力して見ろ」というのはナンセンス… 『メガネ』というアイテムで工夫すればよいのです。
このように、できること・できないこと・できそうなこと を評価して、『できそう』を『できる』にするために、どう工夫するか?どう練習するか?を分析していくことが職業アセスメントです。

 

 

<職業訓練を実施>

基本的には、自分の就きたい仕事に近い作業を選びトレーニングをしていきます。
工夫と練習で『できる』ようになるものもあれば、『できない』という判断をせざるを得ない場合もあります。
誰でも『やりたいこと』と『できること』にはギャップがあるので、職業適性を見極めることは難しい課題です。
EXP立川では幕張式ワークサンプルを使って『仕事をこなそう』というプログラムを提供します。
作業を幅広く経験しながら、職業適性を自分自身で理解します。

 

<その他の職業スキルも>

また、別講座では仕事を進める技術として『タスクマネジメント』を学びます。
それぞれのタスクに対する『ゴールとプロセス』を事前に決め、着実に終わらせていく技術です。
『段取り八分・仕事二分』ということわざがありましたが、まさにタスクマネジメントの発想です。
真っ暗闇の中に一筋の光が見えると、そこに向かって進むことができます。
大袈裟ですが、段取りに力を注ぐということは一筋の光をつくる行為で、向かうべき道が見えると、仕事は進み始めます。
さらに、別講座では『報告・連絡・相談』のコミュニケーションを学びます。
「いつ・どこで・なにを・だれと・どのように・どれくらい」おこなうのか?
明確にしていくコミュニケーションを学びます。

見通しが立つと仕事は進みます。タスクマネジメントは段取りですが、報告・連絡・相談はその前に必要となるビジネス・コミュニケーションのスキルです。
具体的に聞くことができるほど、具体的なタスクとして落とし込みが可能となります。

 

 

<職業選択の幅を広げ・職場定着へ>

職種が違えど、前述のような仕事の進め方は共通する部分です。
このような仕事をする上で基本となるスキルは、しっかり身に着けておくことが賢明です。
EXP立川では、職場適応促進に向けたトレーニングをたくさん積むことで職業選択の幅を広げて頂きたいですし、就職後に不要なストレスから休職・離職につながらないようにして頂きたいと考えています。


以上、EXP立川の就労支援の考え方の一部でした。