【職員インタビュー】「福祉が好きすぎて、実習中に入社希望!?」友セカンド 根岸さん
グループホーム「友セカンド」の根岸さん
社会福祉士の資格をお持ちのスタッフさんです。
小学生の頃から、一貫して障害福祉に携わっていらっしゃいます。
その過程と、これからについてお話いただきました。
利用者さんと仲良くタバコ休憩する父を園庭から見ていた
――根岸さんはなぜ福祉職に興味を持ったのですか?
根岸
父が就労継続支援B型(作業所)の職員をしていたんです。作業所は私が通っていた保育園の隣でした。園庭から覗くと、よく父と障害のある利用者様が一緒にタバコを吸いに出ていて、私に声をかけてくれました。私にとって障害のある人たちは、そんな近い存在だったんです。
そういったこともあり、小学校から父の勤める事業所でボランティアを始めました。本当に色々な人がいらっしゃいます。そういった多様な方々とコミュニケーションをとるのがすごく楽しくて。
たとえば、「根岸さん!猫って知ってる?」「犬って知ってる?」と、当たり前のようなことでも楽しそうに話しかけてくれるんです。そういったやりとりもまた楽しくて、大学でも福祉専攻を選びました。
私は、とにかく一人でいるよりは絶えず誰かと一緒にいたいタイプなんです。そういったこともあって、対人援助はまさに自分にぴったりだと考えています。利用者様のちょっとした変化とか、たとえば今日よく笑っていたなとか、そういったことを見るのが楽しいのです。
父からは資格の取得を勧められましたが、実は最初は前向きにはなれませんでした。なぜなら、大学からまた再開したボランティアが楽しすぎて、資格の勉強をする時間も充てていたかったからです。
結局、総合判断した結果、社会福祉士の資格を取ろうということになり、それからは寝食忘れて勉強しました。私は勉強は苦手で、周囲からもそう見られていましたが、一日のほとんどを勉強にあてた結果、頑張って資格を取ることができました。
――それから、SHIPに就職したのですね。
根岸
はい。大学4年生の6月に1か月間、SHIPの生活介護「笑プラス」での実習がとても楽しくて、実習中に入社希望だと伝えました。その結果、実習終了後すぐに面接を実施してもらい、内定をいただきました。
もともと、大学のゼミの先生がSHIPとつながりがあり、SHIPがおこなっている「構造化支援」がとても良い、こういった職場に行くと良いと先生から言われていたので、喜んで就職先として決めました。
「柔らかな利用者様の表情が印象的でした」
――「友セカンド」では、どんなお仕事をされているのですか?
根岸
世話人という、利用者様の身の周りのお世話をする仕事をしていて、主に食事の見守りや入浴の介助などをしています。また、日中は消耗品などの買い物にも行ったりします。
さらには、毎日の様子の記録を書いたり、服用される薬の服薬管理なども大事な仕事です。また、障害だけでなくその他の疾患も抱えている利用者様が多いので、通院の同行もします。
体調によっては、突然通院が入ることもあり、急に忙しくなることがあります。そのため、情報共有には本当に気を遣っています。
――実際に仕事に就いてみて、第一印象はどうでしたか?
根岸
第一印象は、利用者の皆さんの表情が柔らかかったということです。実習をした生活介護「笑プラス」と、友セカンドの利用者様は共通するのですが、自立の促進や生活の改善などをおこなう生活介護と比べて、ゆったり自室で過ごすグループホームでは、また違う表情になるのが印象的でした。
また、以前、軽度障害のある方のグループホームでアルバイトをしていたときもありましたが、そのときは1つのテーブルを囲んでおしゃべりなどをしていました。
これが、重度障害の利用者様となると、そういった形でのコミュニケーションはほとんどありません。それでも、皆さんそれぞれに楽しんでいらっしゃいます。
コミュニケーションは取りやすいが、情報共有が課題
――事業所にいらっしゃる利用者様の特徴や、事業所の雰囲気などを教えてください。
根岸
利用者様は20名いらっしゃって、障害区分でいうと全員が最も重度の6です。全員に他害や自傷の傾向があります。多くの方々が3歳以下の知的レベルです。そういった利用者様を、正職員16名とパート職員さん約40名弱でお世話をしています。
事業所の雰囲気ですが、年が近い先輩職員もいて、どんな相談でも乗ってくれる、風通しの良い楽しい雰囲気が特徴だと感じています。そのような雰囲気が仕事上の相談や共有をしやすくなる後押しをしてくれていると思っています。
――そんな事業所が抱える課題などは、どのようなものがあると感じていますか?
根岸
シフト制の職場ならではの課題かもしれませんが、職員全員が一堂に会する場がないので、いかに情報を共有するかが課題だと感じます。情報共有がうまくいけば、もっと支援の効率が上がると考えています。
そのためには、環境整備が大事だと思っています。バラバラのシフトの中でも目で見て分かるような情報共有のツールなど、環境的な仕組みをつくることが、事業所にとっても、また自分にとっても課題だと考えています。
そのために、とにかく自分から積極的に色んな職員さんに話していこうと考えています。「(事業所で)こういうことがあって、そのためにこういう支援をしました」という話をどんどんしていきたいと思っています。
皆が働きやすいよう「仕組みづくり」をしています
――今、何に一番力をいれていますか?
根岸
強いて言うとしたら、環境整備です。担当する利用者様の塗り薬を使うタイミングが分かりやすいように、「こういうときに、ここに、これを塗る」という表を作りました。直接的な接点の少ないパート職員さんとも、そういった表があるとすぐに理解してやっていただけます。
世話人がやるべき、世話人しかできない仕事をしなければと考えていて、その代表的な1つが環境整備だと考えています。そのような、パート職員さんが直接の介護をしやすいような「仕組みづくり」が世話人の仕事だと思います。
――逆に、一番難しさを感じているのはどんなことですか?
根岸
利用者様の余暇の内容を考えるのが大変だと感じています。重度障害の利用者様だと、やれることはそれぞれで、それぞれの健康課題に沿ったものや、好きなこととそうでないものを見分けて考える必要があります。ご本人の好みも考慮しながら、手探りでやっています。
とにかく「関わっていこう」という姿勢が大事
――そんな根岸さん、今後の目標は?
根岸
仕事に就いてから、特に知識の必要性を感じています。資格の勉強だけでも足りないです。現場で生かせる知識を入れて、聞かれたらすぐに答えられるようになっていきたいです。そのためには、まずは今の仕事をしっかり覚えたいです。
――SHIPのおすすめポイントを教えて下さい。
根岸
根拠のある支援をしているところです。障害者支援は、ただ優しい言葉をかけるだけのようなイメージがありがちです。SHIPのようにきちんと根拠をもって支援をしていると軸がブレません。支援者としても、とても勉強になります。
――こんな人がSHIPに向いている、こんな人と働きたい、というのを教えてください。
根岸
自閉症などの障害支援をちゃんと学びたい人には、とても向いていると思います。福祉をただ「優しい、楽しい」というイメージで考えている人よりも、向上心を持ち、真剣に学びたいという人の方が向いているかなと思います。
一緒に働きたいのは、障害のある方と関わってみたいという人ですね。関われば関わるほど、障害のある方々の良いところが見えてきます。逆に、あまり接しないと批判的になりがちです。「関わっていこう」という積極的な姿勢を持っているといいですね。
ありがとうございます!
本当に福祉の仕事が好きな根岸さん、これからも頑張ってください!
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フリーランス/リワークトレーナー/タスク管理習得支援ツール「タスクペディア」原作者