【職員インタビュー】「子育てと仕事の両立」が続けられたわけ『子笑』出浦さん

 

放課後等デイサービス子笑の児童発達支援管理責任者(以下、児発管)の出浦さんにインタビューをしました。

2014年に、子笑のオープニングスタッフの児童指導員として入社し、その後、ラファミド八王子で世話人の経験も経て、現在は児発管として働かれています。

前職は、障害児入所施設などで、調理師免許、教員免許、介護福祉士、精神保健福祉士の資格をお持ちです。

お子さん2人を育てるシングルマザーでもあります。今回は特に「子育てや家庭と仕事の両立」について聞かせていただきました!

 

 

【自己研鑽・ワークバランスを求めて入社】

――入社のきっかけを教えてください。

 

出浦:自己研鑽とワークライフバランスがとりやすい職場を探してSHIPに入社しました。

もともと、学校での勉強は全然してこなかったのですが、社会人になり、20代のころから漠然とあった「生きづらさ」を強く感じたことをきっかけに、「自身に向き合って学ぶ」必要性を感じました。

人とのコミュニケーションは、実家がお店だったこともあり、どこにいっても大体のやりとりはできていたと思います。でも、自分自身がどうしたいか、どう行動すればよいか分からないと感じることが続き、結果として仕事が続かなかったような気もします。

自分を変えたいと思い、働きながら勉強を始め、結婚、2人の子の出産、仕事と子育てをなんとか両立しながら教員免許を取得し、公立学校(通常級・通級)の教育関連の仕事に就きました。

その後、前職の入所施設(児童指導員)に勤務する中、大変遅咲きではありますが、教員採用試験の再チャレンジを視野に入れて、また引越しのタイミングも相まって子どもの生活リズムも重視しようと考え、夜勤のないSHIPでの仕事を選びました。

最初は教員試験のための転職でしたが、仕事をする中で「SHIPで学び続けたい」との思いが強くなり、今に至ります。

 

 

 

 

――入社して、実際にはどうでしたか?

 

出浦:ワークライフバランスは取れていると思います。

前職は、正職員になるためには夜勤が必須でしたが、自分はできませんでした。

離婚して地方から戻ってきたので、生活環境が大きく変わり、子どもたちがとても混乱していたからです。

しかし、2人の子どもを食べさせていくには、子どもが成長してからのことも考えると、パートの収入だけではきびしいです。

ある程度安定した収入の見込める正職員で、自分が好きな対人援助職で働きながら学べ、夜は子どもたちと過ごせて、週休2日は取れる仕事を探していたので、正にぴったりだと感じています。

 

 

――自己研鑽という点ではどうですか?

 

出浦:自分が十分に学べているかというと、正直まだまだ足りないとは思います。ただ、「学ぶ場」はたくさんあると思います。

児発管として子笑にきてすぐに、コロナ対応が始まってしまい、職員数が足りないときもあり、責任者としての管理業務等にくわえ、支援員として現場での仕事もおこないました。

それを言い訳にはしたくありませんが、実際に、資料を見て学ぶといった時間は不足しており、今後の課題だと思っています。

しかし、この職場では、自分以外のすべてのもの、一人ひとりの子どもや職員とのやりとりの中からも、本当に学びが多いと日々感じています。

また、内部・外部問わず研修もおこなっていますので、今後、さらに自己研鑽には取り組んでいきたいと考えています。

子笑の外部研修「気になる子どもの行動理解と対応」についてのブログ

 

 

――職場の働きやすさはどうですか。

 

出浦:私の場合、入社してから「あれ?こんなはずじゃなかった・・・」と思うことはなく、子笑の前のラファミド八王子でも、各事業所、法人全体に対しても「働きやすい」と感じています。

自分の疑問を発信しやすく、一緒に考えていける職場であり、考えてもらえる会社なので、私は働き続けられているのだと思います。

 

 

 

 

【子育てとの両立は「まわりの助け」と「課題の分離」】

――家庭(子育てなど)との両立はどう感じていますか?

 

出浦:結論から言うとできると思います。しかし、簡単ではなかったです。ラファミド八王子で世話人をしていた頃は家庭(子育て)の状況もきびしく、まわりの理解とサポートがあって、何とか継続できていたと言えます。

急に子どものことで学校に行かねばならず、それをできる役割は母親である自分一人だけなので、どうしても、子どものために仕事の時間を取られるということがありました。

そんなときは、職場の人たちに自分の状況を正直に伝え、休みを取らせてもらいました。

上手く時間休(救急休暇)を使い、子どもの学校とも上手くバランスを取りながら、業務に支障を出さないように動いてきました。

自分の状況を素直に話せるからできたことで、かなり大変でしたが、いい経験をさせてもらっていると感じています。

 

 

 

 

――お子さんとの関わりには変化はあったのでしょうか。

 

出浦:私の場合、きびしい状況が続く中、仕事と家庭(子育て)へのエネルギー量をそれまでと同じに継続することは身体的・精神的に不可能だと感じました。

そのとき上司に相談して「子どもの課題は子どもの課題」「自分の課題は自分の課題」と課題の分離をするようアドバイスを受けました。

アドバイスを受ける前は、自分が離婚をして子どもたちの環境を変えてしまったし、自分は親だから「子どもたちが混乱するのも自分が何とかしなければならない」と思っていました。

すぐには分離ができず、時間はかかりましたが少しずつ上手く切り替えて、楽に考えられるようになってきました。

課題を分離したから解決ということではありません。自分にも子どもたちにも現在も課題はありますが、それぞれで取り組み、お互いに成長していけていると思います。

 

同じシングルマザーの野口さんのインタビューの中に「全部ひとりでやらず子どもに手伝ってもらう」という話があったと思います。

「自分の場合はどうだったろう?」と考えたとき「子どもたちも大変だから家事は私が全部やらなければ」というところがあった思います。「課題の分離」をしたことで「自分のことは自分でやってね」という形に変わっていきました。

今は、子どもたちもある程度大きくなったこともあり、私にいつ何があっても『自分たちで生きていけるように』という想いで接しています。

 

 

 

【女性のキャリアアップ】

――女性のキャリアアップはできると思いますか?

 

出浦:結論から言うとできると思います。

しかし、結婚して妊娠して子どもが生まれてある程度育つまでは、家庭に入る女性がほとんどで、特に子どもが小さいうちや多感なときは、一緒に対応してくれる人が近くにいてもらわないないと、正直きびしいというのも事実かと思います。

私の場合は、多くの葛藤がある中、身体を何とかコントロールし、自分と向き合いながら今のところ仕事を継続し、児童発達管理責任者をさせていただいているので、できていると言えます。

 

また、SHIPでは、私の他にも女性管理職はこれまでにもいましたし、女性だからということは特に関係ないと感じます。

サービス管理責任者の研修などもSHIPは取り入れていて、何人も女性が参加しています。

本人がしたいと思えば、サポートや研修が受けられ、その人その人に合わせて、キャリアアップできる会社だと思います。

 

 

 

 


 

出浦さん、ありがとうございました。

まわりのサポートや理解はもちろんですが、出浦さん自身に学ぼうという意思があり、まわりを素直に頼ることができるから、コロナへの対応や子育てが大変な中でも、意欲的に仕事が続けられているのだと感じますね。

SHIPは職員一人ひとりに合わせたキャリアアップができるというお話しでしたが、支援においても、利用者様一人ひとりに合わせたものを提供しています。

放課後等デイサービス子笑についてもお話を聞いたので、次は、一人ひとりのお子さまと向き合う子笑の魅力も紹介したいと思います。