三福祉士の『就労状況調査結果』が公表されました。
夏、うだってますね。(※うだる=暑さのため、からだがぐったりする)
私のダイエットの進捗状況ですが、6月より6.5㎏の減量に成功しています。
停滞期もありまして、 いくら頑張っても体重の落ちない時期がありました。
1ヶ月に5%程度 体重が減ってしまうと、飢餓状態から身体を守るために『ホメオスタシス機能』が働くのだそうです。
すると身体は脂肪を蓄えようとするので、何をやっても体重が減らない状態 = 停滞期 に陥るのだそうです。
対策としては、チートデイ(食事を摂る特例日)を設定して、脳や身体に「飢餓じゃないよ」とお知らせする作戦が有効です。
いつも話が逸れて申し訳ありません。
さて、今回は『社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士の就労状況調査結果』についてのブログを書きたいと思います。
※ 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター の公表結果です。
このテーマを取り上げた理由は、福祉業界の人材難が社会問題化していると認識しているためです。
<福祉業界の人材不足問題>
2025年問題:2025年には「団塊の世代」が2025年ごろに75歳以上の後期高齢者となることで、高齢者人口が『約 3,500万人』に達し、医療や介護など日本の社会保障がひっ迫するといわれています。
今まさに、社会保障の制度を支える現役世代の割合が減少し、保険料の財源確保が難しくなっています。
そして福祉介護医療の現場では、介護等サービスを提供する人材が不足して「介護難民」が発生したり、高齢者同士が介護をする「老々介護」、高齢の親が障害のある子どもを介護する「老障介護」、80代である高齢者の親が50代である子どもの生活を支える「8050問題」など、福祉の業界で働いていると社会問題を肌で感じる機会が増えてきています。
私たち社会福祉法人SHIPでも、重度知的障害者の地域移行のニーズが目の前にあるにも関わらず福祉人材の確保が難しいがために、既存のサービスの充実や新たな事業を展開できないという事態をまさに経験しているところです。
<福祉業界のイメージを変えていかないと!>
福祉医療介護の仕事は『3K』の仕事だと言われることが多いです。
3Kとは 『きつい ・ 汚い ・ 給料が安い』
私たちは、新しい3Kのイメージを世の中に発信していかなければです。
新3Kとは 『感謝される、感動できる、価値観が変わる』
こちらは、わたし自身が実体験として感じているポイントです。
以前、一般企業に勤めていたときには全く味わえなかった感覚です。
福祉のお仕事にたずさわる方々は、この感覚を持てている人が多いのではないでしょうか?
新3Kへの変革を福祉のお仕事にたずさわる私たち自身で進めていかないと思うのです。
自分の身近な人たちへ、少しでもいいのでお届けしてしていきませんか?
では、ここからは、『社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士の就労状況調査結果』で興味深かった内容を簡単にご紹介します。
<資格登録者数 と 有効回答数>
三福祉士を所持している人は、全国に約210万人もいる!
社会福祉士: 250,290人(有効回答数:110,281人)
介護福祉士: 1,753,123人(有効回答数:582,319人)
精神保健福祉士: 90,828人(有効回答数:35,577人)
福祉の国家資格を取得するべく『知識と経験』を身につけてきた人たちが日本には210万人もいます。
中でも介護福祉士の数は圧倒的に多いです。高齢者福祉のニーズの高さが窺えますね。
<男女比>
三福祉士を所持している人は、女性が79%を占めている!
社会福祉士:男性:31.5%、女性:68.4%、無回答:0.1%
介護福祉士:男性18.6%:、女性81.3%:、無回答:0.1%
精神保健福祉士:男性28.3%:、女性:71.5%、無回答:0.1%
福祉のお仕事は『女性が活躍』している職場です。
会社では女性が活躍できる環境をつくる必要がありますし、男性にもこの業界に興味をもって欲しいですね。
<福祉・介護・医療以外の仕事をしている人 and 仕事をしていない人>
三福祉士を所持している人の約20%がこの業界の外にいる!
社会福祉士:9,439人(福祉介護医療以外の仕事の人)、10,778人(仕事をしていない)
介護福祉士:40,589人(福祉介護医療以外の仕事の人)、80,154人(仕事をしていない)
精神保健福祉士:3,302人(福祉介護医療以外の仕事の人)、4,543人(仕事をしていない)
難しい国家資格を勉強して必死に取得したにも関わらず、福祉のお仕事をしていない人が20%もいるなんて・・・
福祉のお仕事に就いていない理由は様々だと思いますが、原因が解消したら一緒にこの業界を盛り上げてもらいたいですね。
<平均年収>
社会福祉士・精神保健福祉士を所持している人は、年収500万円超えを目指せる!
社会福祉士:403万円/年
(男性・・・30代:426万円、40代:501万円、50代:564万円)
(女性・・・30代:347万円、40代:380万円、50代:421万円)
介護福祉士:292万円/年
(男性・・・30代:366万円、40代:405万円、50代:395万円)
(女性・・・30代:277万円、40代282万円、50代:288万円)
精神保健福祉士:404万円/年
(男性・・・30代:420万円、40代:492万円、50代:541万円)
(女性・・・30代:351万円、40代:399万円、50代:451万円)
いわゆるソーシャルワークにたずさわる仕事では、高い年収を目指していくことができそうですね!
介護福祉士の年収が低い理由は、非常勤による働き方が多いからかもしれませんね。
<辞めた理由 TOP3(福祉・介護・医療以外の仕事をしている人)>
この業界の仕事から離れる人の理由は、ある程度共通している!
社会福祉士:1位:職場の雰囲気や人間関係に問題、2位:心身の健康状態の不調、3位:給与や賃金の水準に不満
介護福祉士:1位:心身の健康状態の不調、2位:職場の雰囲気や人間関係に問題、2位:給与や賃金の水準に不満(2位同率)
精神保健福祉士:1位:職場の雰囲気や人間関係に問題、2位:給与や賃金の水準に不満、3位:より魅力的な職場が見つかった、3位:心身の健康状態の不調(3位ほぼ同率)
どの業界でも『人間関係』の問題は深刻ですね。
とくに、感情労働(エモーショナルワーク)で心を疲弊している人が多く、余裕がないことが原因かもしれないです。
<辞めた理由 TOP3(仕事をしていない人)>
この業界の仕事から離れる人の理由は、ある程度共通している!
社会福祉士:1位:心身の健康状態の不調、2位:職場の雰囲気や人間関係に問題、3位:法人の理念や方針に共感できない
介護福祉士:1位:心身の健康状態の不調、2位:職場の雰囲気や人間関係に問題、2位:給与や賃金の水準に不満(2位同率)
精神保健福祉士:1位:心身の健康状態の不調、2位:職場の雰囲気や人間関係に問題、3位:法人の理念や方針に共感できない、3位:給与や賃金の水準に不満(3位ほぼ同率)
福祉の仕事を離れた理由が『心身の健康状態の不調』とはショッキングなデータです。
SHIPでは、職員サポート相談室やEAPなどの仕組みでカバーしていますが、まだまだ不十分だと感じています。
<復帰の意向>
三福祉士の元従事者は、意外とこの業界に復帰したがっている!
社会福祉士:
(福祉介護医療以外の仕事の人・・・ぜひ働きたい:9%、条件があえば働きたい:51.1%)
(仕事をしていない人・・・ぜひ働きたい:12.5%、条件があえば働きたい:47.8%)
介護福祉士:
(福祉介護医療以外の仕事の人・・・ぜひ働きたい:3.2%、条件があえば働きたい:38.4%)
(仕事をしていない人・・・ぜひ働きたい:7.2%、条件があえば働きたい:35.2%)
精神保健福祉士:
(福祉介護医療以外の仕事の人・・・ぜひ働きたい: 9.2%、条件があえば働きたい:51.6%)
(仕事をしていない人・・・ぜひ働きたい:12.4%、条件があえば働きたい:4Ⅰ.8%)
社会福祉士・精神保健福祉士を持つ人たちは、とくに復帰したい傾向が窺えますね!
介護福祉士を持つ人たちも、パーセンテージは低いものの、分母が大きいので相当数の復帰希望者がいらっしゃいますね。
<未経験者がこの業界を選択しなかった理由 TOP3>
三福祉士所持の未経験者へ、この業界の仕事の魅力を発信しきれていない!
社会福祉士:1位:他にもっと魅力的な職場があった、2位:給与や賃金の水準に不満、3位:知識やスキルに不安があった
介護福祉士:1位:他にもっと魅力的な職場があった、2位:給与や賃金の水準に不満、2位:実習・見学等で自分には向かないと思った
精神保健福祉士:1位:他にもっと魅力的な職場があった、2位:給与や賃金の水準に不満、3位:知識やスキルに不安があった
せっかく福祉の国家資格を取得したのにこの業界で働かない理由は、魅力が十分に伝わらなかったからですね。
できれば、まずは働いてみてから判断していただきたいなぁ・・・と強く思います。SHIPの求人に応募してください。
<福祉・医療・介護の仕事への就業の意向>
三福祉士所持の未経験者(とくに社会福祉士・精神保健福祉士)は、この業界で働きたがっている!
社会福祉士:ぜひ働きたい:7.7%、条件があえば働きたい:51.6%
介護福祉士:ぜひ働きたい:9.9%、条件があえば働きたい:29.3%
精神保健福祉士:ぜひ働きたい:7.5%、条件があえば働きたい:46.5%
福祉の未経験の人たちへは、どのように情報をお伝えすればよいのでしょうか・・・ 正直、謎です。
でも、社会問題の支え手の存在が、本当に、本当に、必要な時代になっています! この業界を一緒に盛り上げていただきたいです。
<まとめ>
振り返ってみると、実は私は、志をもって福祉の業界に入ってきたわけではありません。
でも、20年強もこの仕事を続けていて、この仕事の魅力にどっぷりとハマっています。
繰り返しになりますが、福祉の仕事は本当に面白い仕事です。
そして、ネガティブな3Kではなく、ポジティブな3Kを広げていきたいとおもっています。
新3Kとは 『感謝される、感動できる、価値観が変わる』 でしたね!
こちらの考え方をみんなで広めてもらえますと幸いです。
ではでは、アディオス・アミーゴ!
国家資格:公認心理師・精神保健福祉士・社会福祉士・介護福祉士
その他:TSM(トラウマセンシティブマインドフルネス)修了・SE™プラクティショナー初級修了・TFTパートナー・ChatGPTエジソン塾1期生・整理収納アドバイザー2級 など
『努力すること』と『環境に助けてもらうこと』のバランスを研究し、自分自身の最適化を目指して精進中