自己卑下型コミュニケーション禁止!

「私って本当にダメでさぁ…」

こう言われたとき、あなたはどんな返事をしますか?

 

「そんなことないよ、あなたのほうがすごい!」

「いやいや、そんなことないです~」

…どれが正解でしょう?

 

今回は、こうした「自己卑下型コミュニケーション」を改善する方法や、相手から自己卑下の言葉を受けたときの上手な対応方法についてお伝えします。

 

自己卑下は「暴投」のようなもの

コミュニケーションはキャッチボールです。相手が受け取りやすいボールを投げないと、やり取りがうまく続きません。

しかし、「私なんて…」と自己卑下する言葉は、いわば「暴投」です。

キャッチする側は頑張って取ろうとしますが、続けざまに投げられると疲れてしまいます。

「あの人と話すと疲れる」と思われてしまったら、せっかくの人間関係が遠ざかってしまいます。

もしかすると、自分でも気づかないうちに、人を遠ざける原因を作っているかもしれません。

 

投げる側:『アイ・メッセージ』を使おう

自己卑下を防ぐためにおすすめなのが『アイ・メッセージ』です。

アイ・メッセージとは、「私は」を主語にした伝え方で、自分の気持ちを率直かつ誠実に表現する方法です。

例えば相手を褒めたいときには、「私はあなたの〇〇なところが素敵だと思います!」と伝えます。

また、相手に注意したいときには、「私は〇〇が心配です」と自分の気持ちに正直に伝えます。

相手の顔色を窺ったり、ご機嫌を取ったりするよりも、自分の気持ちを素直に伝えたほうがずっと誠実で、信頼関係を築けます。

 

受ける側:一旦キャッチする

次に、相手から「暴投」を投げられたときの対処法を紹介します。

まず大切なのは、どんな暴投でも一旦はキャッチすることです。受け取らずに流してしまうと、相手はさらに暴投を投げ続けます。

 

たとえば、相手から褒め言葉が暴投の形で飛んできたら、

「そう思ってくれてたんですね。嬉しいです、ありがとうございます!」

と素直に受け取りましょう。

 

逆に注意や批判の言葉が暴投として来た場合も、

「そう感じさせてしまったんですね…。ショックです。不快な思いをさせてごめんなさい。」

と、一旦受け取ります。

 

次に具体的な『確認』と『理解』をする

ボールをキャッチした後は、具体的に「どんなところが良かった(または悪かった)のか、教えてください」と聞いてみましょう。

具体的な内容を聞けたら、「なるほど、確かにそうですね」と理解できるポイントを見つけるようにします。

特に注意や改善点の場合は、「改善のために特に重要なことは何ですか?」と具体的な質問をすることで、行動につなげやすくなります。

 

理解できない批判には距離を置く

一方で、「自分で考えろ」「お前が悪い」「〇〇出身だから…」といった人格や変えられない部分への攻撃を受けることもあります。

そのような場合は、無理に理解しようとせず、

「私はとてもショックです。」

と自分の気持ちをはっきり伝え、少し距離を置くことが必要です。

 

まとめ

コミュニケーションのコツをまとめると、

✓ 投げる側は、人と比べず「私は」というアイ・メッセージで素直に伝える

✓ 受ける側は、どんなボールも一旦受け取り、その後に具体的な確認や理解を行う

 

この方法を実践すると、コミュニケーションはずっと楽になり、人間関係もより豊かになるでしょう。

ぜひ今日から実践してみてくださいね。